風邪を引かないために
本町通6アーケード内 ぷらっと本町ビル3階
本町いとう内科クリニック 院長 伊藤 実
日本呼吸器学会認定 呼吸器科専門医
冬になると、空気が冷たく乾燥し、風邪やインフルエンザを引き起こすウイルスが長い間空気中に浮遊するようになるため、風邪を引きやすくなります。
風邪の予防には、外出時にマスクをすること、外出から帰ったら手洗い、うがいをすること、体が冷えないようにすること、十分に休むことが重要です。室内では、加湿器を利用するのも有効です。
マスクは、ウイルスが口や鼻から侵入するのをある程度防ぐことが出来るだけでなく、吸い込む空気を温めて加湿することにより、鼻や気管支の免疫力を高めます。
手洗い、うがいは、付着したウイルスを洗い流します。体温が低下したり、疲れていると、抵抗力が落ちて風邪を引きやすくなります。
のどに違和感を感じたら、すぐに消毒用のうがい薬(イソジンガーグルなど)で良くうがいするのが、悪化を防ぐのにきわめて有効です。
のどの痛み、鼻水、倦怠感などが出てきたら、体を温め(生姜湯、卵酒など)、たくさん寝て体を休めることにより、回復力が早くなります。高熱は、熱に弱いウイルスを弱らせるために出るのですが、脳も熱に弱いため、過度の高熱時は、解熱剤などで熱を下げるようにします。
解熱剤や総合感冒薬は、症状を抑えるだけで、早く治すわけではないので、症状が重くてつらい時のみ、一時的な使用にとどめるようにします。
数日経っても高熱や強いのどの痛みがあったり、黄色い痰が出て来るようなら、すぐに医療機関を受診します。
また、インフルエンザであれば、早期治療が必要になるため、流行期は、発症後翌日までに医療機関を受診した方が良いでしょう。
2013年12月