水虫(みずむし)
新潟市中央区万代3ー1ー1 新潟日報メディアシップ3F
さくら皮膚科医院 院長 西條 忍
(社)日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
(一社)日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
夏の皮膚病の代表ともいえる水虫(足白癬)ですが、白癬菌というカビ(真菌)が原因ですから、高温多湿の環境で発症します。このような環境では細菌も増殖するため足が臭ってくることもあります。
白癬菌自体は臭いの原因にはなりません。
しかし、ある種の水虫薬(イミダゾール系抗真菌薬)には足の臭いの原因となるコリネバクテリウムと
いう細菌を抑える効果もありますので、水虫の治療により悪臭が軽減する場合があります。
男性やゴルフをする人では、高温多湿の過酷な環境のせいでしょうか、水虫になる危険性が若干上がります。
ただ、感染症ですので、最も注意が必要なのは、同居家族に水虫の人がいる場合です。
家庭内では、お風呂の足ふきマットやトイレのスリッパでうつり易いと言われています。
水虫の治療のポイントは、乾燥させることと、塗り薬を広範囲に継続して毎日塗ることです。
ぶりかえさないためには、治ったと思ってもさらに1~2ヵ月塗り続けるのをお勧めします。
毎年夏になると水虫になるという方は、爪やかかともチェックしてください。
白く濁って厚くなった爪や厚く硬くなったかかとの皮膚角層で、白癬菌が冬を越し、翌年の夏の水虫の原因になることがあります。
内服薬でしっかり治すことが可能です。
夏になると、足の水虫が顔やおしりなどに感染拡大して初めて皮膚科においでになる方もいます。
また、中には、市販の水虫薬でかぶれを起こして受診される方もいます。
しかも、そういう方がそもそも水虫ではなかったということもあります。
早めに皮膚科に相談されたらよろしいと思います。
ひと昔前に比べて薬も治療法も進歩しています。あきらめないで治しましょう。