スウェーデンからの贈り物
~ タクティールケア ②~
医療法人新成医会
総合リハビリテーションセンター みどり病院
JSCIシルヴィアホーム
認知症緩和ケア・介護教育研修センター
インストラクター リーダー 木本明恵
タクティールケアは、認知症患者、障害者、がん患者の看護や介護、リハビリテーションにおけるケアの一つとして、スウェーデンで始まり、広く発展したケアです。
タクティールケアは、1960年代、未熟児ケアを担当していた看護師によって始まりました。
看護師はその手を用いて、母親が幼い我が子を慈しむように乳児の小さな体を母親に代わって毎日優しく触れました。
その結果、体温が安定し、体重の増加がみられました。手で触れることの有効性を確信した看護師は、この経験に基づいてタクティールケアメソードを作りました。
その後、タクティールケアメソードは、看護師、理学療法士、作業療法士などの経験も取り入れられ、継続的に発展し、それが今日、スウェーデンだけでなく世界各地で、乳児から高齢者まで、健康な方から看護や介護の必要な方まで、様々な場面で幅広く活用されています。
2006年以降は日本においてもタクティールケアメソードの習得が可能になり、医療・介護の現場での活用が始まっています。
タクティールケアは、どなたでも学ぶことができ、実施することができます。
病気を治すということではなく、「あなたのそばにわたしがいますよ。」ということを、決められた方法で触れることで伝えることができます。
医療法人新成医会総合リハビリテーションセンターみどり病院では、タクティールケアを看護・介護に取り入れるだけではなく、タクティールケアの講座も行っています。
講座に関しては、直接みどり病院へお問い合わせください。
(注) 「タクティール」はJSCI日本スウェーデン福祉研究所の商標登録です。
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